「Shopifyでネットショップを開設したのに、まったく売れない」と悩んでいるEC運営者は少なくありません。
特に開設から間もない時期は、何が原因なのかも分からず、不安だけが大きくなりがちです。
売れない原因は一つではなく、アクセスが少ないのか、アクセスはあるのに購入されないのかによって、取るべき対策はまったく異なります。
この記事では、Shopifyで売れないときにまず確認すべきことから、原因ごとの具体的な対策、見落としがちな設定ミスまでを整理して解説します。
やみくもに施策を試す前に、まず自社の状況を正しく把握することが、遠回りしないための近道です。
自社がどのパターンに当てはまるか、読み終える頃には見当がつくようになります。
Shopifyで「売れない」と感じたら、まず何を確認すべきか
「売れない」という状態には、実はいくつかの段階があります。
そもそも訪問者(アクセス)が少ないのか、訪問者はいるのに購入に至らないのかを切り分けないまま対策を始めると、的外れな施策に時間と費用を使ってしまいます。
まずは数字を確認し、自社がどちらの状態に近いのかを把握することが、改善の第一歩になります。
「売れない」の裏には複数の原因が重なっていることが多い
集客不足、商品ページの訴求不足、価格設定、技術的な不具合など、売れない原因は複数が同時に絡んでいるケースがほとんどです。
一つの施策だけで劇的に改善することは少なく、段階的に原因をつぶしていく姿勢が欠かせません。
焦って複数の施策を同時に変更すると、何が効果につながったのかが分からなくなる点にも注意が必要です。
一つずつ変更し、数字の変化を確認しながら進めることで、次に何を改善すべきかの判断材料が蓄積されていきます。
原因を切り分ける:アクセス数と成約率をまず確認する
Shopify管理画面の「ストアのパフォーマンス」やGoogleアナリティクス(GA4)で、セッション数(訪問数)と購入完了率(CVR)を確認します。
セッション数が極端に少ない場合は集客不足、セッション数はあるのに購入完了率が低い場合は商品ページやチェックアウトに課題がある可能性が高いといえます。
- セッション数:月間の訪問数。極端に少ない場合は集客施策そのものが不足している
- 直帰率:訪問後すぐに離脱した割合。高い場合はページの見せ方に問題がある可能性がある
- カート追加率:商品ページからカートへ進んだ割合。低い場合は商品ページの訴求不足が考えられる
- 購入完了率(CVR):カートから購入まで到達した割合。低い場合はチェックアウトや価格に課題がある可能性がある
これらの数字を確認したうえで、次の章から自社に近いパターンを読み進めてください。
両方に課題が見られる場合は、集客とページの改善を並行して進めることになりますが、まずは影響の大きい方から着手すると効率的です。
パターンA:そもそもアクセスが少ない場合の原因と対策
開設したばかりのShopifyストアは、検索エンジンにまだ認識されておらず、自然検索からの訪問がほとんどない状態が続きます。
SNSや広告など、能動的な集客施策を行わなければ、そもそも商品ページを見てもらう機会自体が生まれません。
検索結果に表示されているかを確認する
Googleで「site:自社ドメイン」と検索し、ページが表示されるかを確認します。
表示されない場合は、Shopify管理画面の「オンラインストア」から検索エンジンでのインデックスを許可する設定になっているか、パスワード保護が有効なままになっていないかを確認してください。
公開前のテスト用にパスワード保護をかけたまま忘れているケースは、初心者に意外と多い見落としです。
構築段階で確認しておきたい基本設定は、ShopifyでEC構築する方法でもまとめて紹介しています。
あわせて読みたい ShopifyでECサイトを作る方法|手順・費用・注意点を解説 ShopifyでECサイトを作りたい方向けに、アカウント登録から公開までの手順、料金プランの違い、デザインやアプリの選び方、公開前に確認すべき注意点までをまとめて解説します。初めて… 記事を読む開設直後は検索結果に反映されるまで数週間かかることもあるため、設定に問題がなければ、焦らず他の集客施策と並行して待つことも必要です。
- SNSアカウントを開設し、商品や制作の様子を継続的に発信する
- Google広告やSNS広告で、少額からテスト的に集客する
- ブログ記事やSEOで、商品に関連するキーワードからの自然検索流入を増やす
- 既存の知人・顧客にSNSやメールで開設を案内し、初期の訪問者を確保する
集客施策は効果が出るまでに時間がかかるものもあります。
複数の方法を並行して試し、反応の良いものに注力していくことをおすすめします。
広告は「売れるページ」ができてから使う
集客不足を感じると、すぐに広告費を増やしたくなりますが、商品ページやチェックアウトに課題が残ったまま広告を強化しても、離脱が増えるだけで費用がかさんでしまいます。
広告に予算を投じる前に、次の章で紹介するページ側の見直しを一通り済ませておくと、同じ広告費でも成果につながりやすくなります。
特に開設初期は予算が限られていることが多いため、費用をかけずにできる見直しから優先して取り組むことをおすすめします。
パターンB:アクセスはあるのに購入されない場合の原因と対策
一定の訪問者がいるにもかかわらず購入に至らない場合は、商品ページの訴求力や、ストア全体の信頼性に課題があることが多いといえます。
特に「誰に向けた商品か」が曖昧なままだと、訪問者の心に残らず、比較検討の段階で離脱されてしまいます。
このパターンは集客施策を強化しても改善しにくいため、まずページ側の見直しから着手することをおすすめします。
ターゲットとコンセプトが曖昧になっていないか
「幅広い人に使ってほしい」という考え方は、結果として誰の心にも刺さらないページになりがちです。
どんな人が、どんな場面で、どんな悩みを解決するために商品を買うのかを具体的に言語化し、商品ページのコピーや写真に反映させることが重要です。
トップページや商品説明の言葉が、想定する顧客の悩みや言葉づかいとずれていないかも見直してみてください。
実際に商品を購入してくれた顧客がいる場合は、その人がどんな理由で選んでくれたのかを聞いてみると、ターゲット像を具体化するための手がかりになります。
信頼性を示す情報が不足していないか
初めて訪れたショップで購入をためらう理由の多くは、「本当に届くのか」「返品できるのか」といった不安です。
会社概要、特定商取引法の表記、返品・交換のルール、問い合わせ窓口を分かりやすい場所に用意し、レビューや利用シーンの写真を掲載することで、こうした不安を減らせます。
購入者のレビューや投稿写真といったUGC(ユーザー生成コンテンツ)の活用方法は、UGCとはなにか、EC活用のポイントで詳しく解説しています。
あわせて読みたい UGCとは?簡単にわかりやすく解説【EC活用のポイントも紹介】 UGCの意味を簡単に知りたい方に向けて、UGCとは何かをわかりやすく解説したうえで、ECサイトの売上にどうつながるのかを実際の調査データとあわせて紹介し、具体的な集め方・活用方法・… 記事を読む- 会社概要・特定商取引法の表記を分かりやすい場所に用意しているか
- 返品・交換・キャンセルのルールを明記しているか
- 商品写真は複数枚、使用シーンが分かるものを用意しているか
- レビューや購入者の声を商品ページに表示しているか
価格や商品自体が市場に合っていないケースもある
ページを整えても改善が見られない場合は、価格設定や商品そのものが、想定した市場と合っていない可能性も考えられます。
類似商品の価格帯や、SNS・レビューでの反応を調べ、自社の価格が高すぎたり安すぎたりしないかを見直してみてください。
また、需要そのものが小さいニッチな商品を扱っている場合は、集客数を増やすだけでは限界があり、商品ラインナップの見直しが必要になることもあります。
信頼性を示す情報は、デザインを大きく変えなくても追加できるものがほとんどです。
まずは会社概要や特定商取引法の表記など、費用をかけずに整えられる項目から見直すと、短期間で改善に取り組めます。
見落としがちな技術的な原因
集客や訴求に問題がなくても、技術的な不具合が原因で購入できない状態になっているケースがあります。
見た目には気づきにくいため、意識的に確認する必要があります。
決済方法の設定が不完全で、実際にはクレジットカード決済が使えない状態のまま公開されているケースがあります。
商品を追加したり設定を変更したりしたあとは、必ず実際にテスト注文を行い、決済からサンクスページの表示まで一連の流れを確認してください。
- 配送設定:配送先の地域や商品によって送料が正しく計算されない設定になっていないか
- 在庫設定:在庫切れの表示のまま販売可能になっていないか、その逆になっていないか
- モバイル表示:スマートフォンでレイアウトが崩れていないか
- 表示速度:画像サイズが大きすぎて、ページの表示が遅くなっていないか
これらはパソコンの管理画面だけを見ていると気づきにくく、実際にスマートフォンから注文してみて初めて発覚することも少なくありません。
月に一度は、自分自身が顧客の立場でストアを訪れ、購入手続きを最後まで試してみることをおすすめします。
商品を追加した直後やアプリを導入した直後は特に不具合が起きやすいタイミングのため、変更のたびにテスト注文を行う習慣をつけておくと安心です。
セルフチェックリスト:売れない原因を整理する
ここまでの内容を踏まえ、自社の状況を整理するためのチェックリストをまとめました。
上から順に確認し、当てはまる項目から優先的に対応することをおすすめします。
すべてに完璧に対応してから公開する必要はなく、優先度の高いものから一つずつ潰していく進め方で十分です。
- ストアが検索エンジンにインデックスされているか、パスワード保護が外れているか確認したか
- セッション数と購入完了率を確認し、集客と成約のどちらに課題があるか把握したか
- ターゲットと商品コンセプトが商品ページの言葉や写真に反映されているか確認したか
- 会社概要・特定商取引法の表記・返品ルールを用意しているか確認したか
- 決済・配送・モバイル表示を実際にテスト注文で確認したか
自己改善で難しいときの選択肢
ここまでの対策を一つずつ試しても改善が見られない場合は、自社だけで原因を特定することが難しい状態に入っている可能性があります。
第三者の視点でストア全体を見直すことで、自分たちでは気づけなかった課題が見つかることもあります。
時間をかけて自己流の改善を続けるより、早い段階で専門家の視点を入れた方が、結果的に遠回りを避けられるケースも少なくありません。
社内にEC運営の知見が少ない場合は、構築段階から公開後の改善提案まで対応する制作会社に相談する方法もあります。
NESTIEではShopifyの構築・EC運営支援として、売れない原因の診断から改善提案まで対応しています。
自社でもプレゼントブランド「LIBASE」をShopifyで運営しており、数字を見ながら原因を切り分ける実務の知見を持っています。
会社としての取り組みはNESTIEの会社情報ページで紹介しています。
相談する前に数字を整理しておくと話が早い
外部に相談する場合は、事前にセッション数や購入完了率、これまでに試した施策をまとめておくと、状況の説明がスムーズになります。
何を試して、どんな結果だったのかが分かる資料があれば、相談先も的確な提案をしやすくなり、余計なやり取りを減らせます。
よくある質問
開設してから何もしなくても、自然に売れるようになりますか?
開設しただけでは自然に売れるようにはなりません。
Shopifyは自分でストアを作れるツールであり、楽天市場やAmazonのようなモール型サービスとは異なり、集客は自分たちで行う必要があります。
アクセス数と購入完了率、どちらを先に確認すればよいですか?
まずはセッション数(アクセス数)を確認し、極端に少ない場合は集客不足、一定数あるのに購入完了率が低い場合は商品ページやチェックアウトに課題があると判断します。
両方に課題がある場合は、影響が大きい方から優先的に着手すると効率的です。
広告を出せばすぐに売れるようになりますか?
商品ページやチェックアウトに課題が残ったまま広告を強化しても、離脱が増えるだけで費用がかさんでしまいます。
広告に予算を投じる前に、ページ側の見直しを一通り済ませておくと、同じ広告費でも成果につながりやすくなります。
何を確認しても原因が分からない場合はどうすればよいですか?
セルフチェックリストを一通り試しても改善が見られない場合は、自社だけで原因を特定することが難しい状態に入っている可能性があります。
第三者の視点でストア全体を見直すことで、自分たちでは気づけなかった課題が見つかることもあるため、専門家への相談も選択肢の一つです。
根本的な原因を解消できた後、さらに売上を伸ばしたい場合は、Shopifyで売上を伸ばす改善方法も参考になります。
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Shopifyで売れないときにまず確認すべきことと、原因ごとの対策を解説しました。
重要な点を整理します。
最後に、次に取るべき行動を確認してください。
- 「売れない」原因は、アクセス不足か、購入に至らないかで対策がまったく異なる
- パスワード保護や検索エンジンへのインデックスなど、公開設定の見落としがないか確認する
- ターゲットとコンセプトを明確にし、信頼性を示す情報を商品ページに用意する
- 決済・配送・モバイル表示は、実際にテスト注文して確認する
- 自社だけで原因が特定できないときは、専門家に相談する方法もある
一度にすべてを直そうとせず、まずはセッション数と購入完了率を確認するところから始めてください。
原因が見えてくれば、次に取るべき対策も自然と見えてきます。
「売れない」という漠然とした不安も、数字で状況を把握できれば、次にやるべきことが明確になり、落ち着いて対応できるようになります。
自社だけで判断が難しいときは、専門家に相談しながら優先順位を整理する方法もあります。



