「BASEでネットショップを開設したのに、なかなか売れない」と悩んでいる方は少なくありません。
特に開設から間もない時期は、何を直せばよいのかも分からず、不安ばかりが募りがちです。
売れない原因は一つではなく、商品ページの見せ方、ターゲットの設定、集客不足など、複数の要因が重なっていることがほとんどです。
この記事では、BASEで売れないときに確認すべきポイントと、原因ごとの具体的な対策を整理して解説します。
思いつきで対策を試す前に、まず自社の状況を正しく把握することが、遠回りしないための近道です。
自社のどこに課題があるか、読み終える頃には見当がつくようになります。
BASEで売れないと感じたら、まず確認したいこと
「売れない」と一口に言っても、原因は一つとは限りません。
思い当たる理由が複数あるという方も多いはずです。
商品ページの情報不足、ターゲットの曖昧さ、集客不足、手数料構造による採算の悪化など、複数の要因が重なっているケースがほとんどです。
やみくもに手を打つ前に、自社がどの原因に当てはまりやすいかを整理することが、改善への近道になります。
複数の原因を一度に直そうとすると、何が効果につながったのか分からなくなるため、一つずつ確認しながら進めることも意識してください。
BASEは「作れば売れる」プラットフォームではない
BASEは無料で始められる手軽さが魅力ですが、開設しただけでは商品ページを見てもらう機会は生まれません。
楽天市場やAmazonのような、すでに多くの購入希望者が集まるモール型のサービスとは異なり、集客は自分たちで行う必要があります。
この前提を理解しないまま「開設したのに売れない」と感じているケースも少なくありません。
まずは「開設した時点ではまだスタートラインに立っただけ」という前提を持ち、そこから何を積み重ねていくかを考える姿勢が大切です。
焦らず一つずつ取り組んでいく心構えを持つことが、長く続けるためにも欠かせません。
原因1:商品ページの情報が不足している
BASEで売れない理由として特に多いのが、商品写真が1枚だけ、説明文が数行だけといった情報不足です。
実店舗であれば手に取って確認できる情報も、ネットショップでは写真と文章だけで伝える必要があります。
情報が足りないページでは、購入を決めきれずに他のショップと比較して離脱されてしまいます。
反対に、必要な情報がしっかり揃っているページは、それだけで他の類似商品との差別化になります。
- 商品写真は複数枚用意し、サイズ感や素材感、使用シーンが分かるカットを含める
- 説明文には、素材、サイズ、使い方、お手入れ方法など、購入前に気になる情報を具体的に書く
- よくある質問への回答をあらかじめ用意し、問い合わせの手間を減らす
情報を増やすほど良いわけではありません。
購入を判断するために必要な情報が過不足なく揃っているかを基準に見直してください。
文章が長すぎても読まれにくくなるため、見出しや箇条書きを使い、要点が一目で伝わる構成を意識することも大切です。
実際に家族や知人にページを見てもらい、分かりにくい部分がないか確認してもらうのも有効な方法です。
スマートフォンでの見え方も確認する
BASEで買い物をする人の多くは、パソコンではなくスマートフォンから訪れます。
パソコンの画面では整って見えても、スマートフォンでは文字が詰まって読みにくかったり、写真が小さく表示されたりすることがあります。
商品ページを公開する前に、必ず自分のスマートフォンから実際の見え方を確認する習慣をつけてください。
原因2:ターゲットとコンセプトが曖昧になっている
誰にでも売れるものを目指すと、結果として誰の心にも刺さらない商品ページになりがちです。
売れているBASEショップの多くは、ターゲット層を明確に絞り、その層に向けた世界観を作り込んでいます。
どんな人が、どんな場面で、どんな理由で商品を選ぶのかを具体的にイメージできているかを、一度見直してみてください。
他では手に入らない価値を打ち出す
BASEではハンドメイド品やオリジナル商品など、他では手に入らない商品が選ばれやすい傾向にあります。
価格や品揃えで大手モールと張り合うのではなく、自分たちにしか出せない価値を明確に打ち出すことが、差別化につながります。
制作の背景やこだわりをショップページやSNSで発信することも、価値を伝える有効な手段です。
価格設定が市場とずれていないかも見直す
ターゲットとコンセプトが明確でも、価格が市場の感覚と大きくずれていると購入にはつながりません。
類似する商品がどのくらいの価格で販売されているかを調べ、自社の価格が高すぎたり、逆に安すぎて品質への不安を与えていたりしないかを確認してください。
原価や梱包・発送のコストも踏まえたうえで、無理のない価格に調整することが重要です。
原因3:集客そのものが不足している
商品ページを整えても、そもそも訪問者が少なければ購入にはつながりません。
BASE単体の機能だけに頼らず、外部からの集客を積極的に行う必要があります。
特に開設初期は検索エンジンからの流入もほとんど期待できないため、SNSなど自分たちで発信できる手段を軸に考えることになります。
- InstagramなどのSNSで、商品や制作の過程を継続的に発信する
- BASEの標準機能やアプリでSNS連携を設定し、投稿からショップへ誘導する
- 少額からSNS広告やGoogle広告を試し、反応を見ながら予算を調整する
- 既存の知人・顧客にショップ開設を案内し、初期の訪問者と口コミを増やす
集客施策は効果が出るまでに時間がかかります。
一つの方法に絞らず複数を並行して試し、反応の良かったものに注力していく進め方が現実的です。
商品ジャンルに合ったSNSを選ぶ
SNSにはそれぞれ利用者層や得意な見せ方が異なります。
写真映えするハンドメイド品や雑貨はInstagram、制作過程を見せたい商品はショート動画との相性が良いなど、商品ジャンルに合ったSNSを選ぶことで、同じ発信量でも反応が変わってきます。
すべてのSNSに手を広げるより、まずは一つのSNSで発信を続け、手応えを見ながら他のSNSにも展開していく方が、無理なく継続できます。
原因4:手数料構造が利益を圧迫しているケース
商品は売れているのに利益が思うように残らない場合は、手数料構造そのものが原因になっていることがあります。
売上は伸びているのに手元にお金が残らないと感じたら、まずは手数料の仕組みを正しく理解することから始めてください。
BASEの標準的なプラン(スタンダードプラン)は初期費用・月額費用が0円である一方、決済手数料3.6%+40円とサービス利用料3%がかかり、販売のたびに一定の手数料が発生します。
販売数が増えてきた場合は、月額費用がかかる代わりに決済手数料が下がるプラン(グロースプラン)への切り替えで、手数料負担を抑えられることもあります。
どちらが得かは販売数と客単価によって変わるため、一定期間の売上実績をもとに試算して比較することをおすすめします。
プランや手数料率は変更されることがあるため、判断する際は必ずBASE公式サイトの最新情報を確認してください。
手数料以外のコストも合わせて確認する
利益を圧迫しているのは決済手数料だけとは限りません。
梱包資材や送料、有料テーマやアプリの利用料なども積み重なると、想像以上に利益を削っていることがあります。
送料を一律で設定している場合、実際の配送コストとの差額が積み重なって利益を圧迫していないかも確認しておきたいポイントです。
送料の決め方そのものを見直したい場合は、ネットショップの送料の決め方で具体的な設定方法を解説しています。
あわせて読みたい ネットショップの送料の決め方|無料化のメリット・デメリットと設定のコツ ネットショップの送料をどう決めればよいか悩んでいる方に向けて、送料設定の主なパターンや無料化のメリット・デメリット、実際の配送コストの把握方法を、自社プレゼントブランドLIBASE… 記事を読む一度、商品一つを販売したときにかかるすべてのコストを書き出し、実際の利益率を計算してみることをおすすめします。
数字で把握しておくことで、値上げや価格改定を検討する際の判断材料にもなります。
セルフチェックリスト:BASEで売れない原因を整理する
ここまでの内容をもとに、自社の状況を整理するためのチェックリストをまとめました。
上から順に確認し、当てはまる項目から優先的に対応してください。
すべてに完璧に対応してから公開し直す必要はなく、優先度の高いものから一つずつ着手する進め方で十分です。
- 商品写真は複数枚、使用シーンが分かるものを用意しているか
- 説明文に、購入前に気になる情報(サイズ・素材・使い方など)を具体的に書いているか
- ターゲット層とコンセプトが商品ページの言葉や写真に反映されているか
- SNSや広告など、BASE以外からの集客施策に取り組んでいるか
- 現在の手数料プランが、自社の販売数や客単価に合っているか確認したか
改善しても伸び悩む場合に検討したい選択肢
ここまでの対策を試しても改善が見られない場合、事業の成長段階とBASEの機能や手数料構造が合わなくなってきている可能性もあります。
特に販売数が増え、独自のデザインや複雑な機能を求めるようになった場合は、他のプラットフォームへの移行を検討する事業者もいます。
一方で、原因が商品ページや集客にある場合は、プラットフォームを変えても同じ課題がそのまま再発するだけなので、切り分けが重要です。
プラットフォームの移行は、これまでの商品データやデザインの作り直しが必要になり、一定の時間と費用がかかります。
「売れない」原因が本当にプラットフォームにあるのかを、この記事のチェックリストで見極めたうえで検討することをおすすめします。
移行を検討する目安
すべての事業者に移行が必要というわけではありません。
月間の販売数が安定して増え続けている、独自のデザインや複雑な在庫管理が必要になってきた、越境ECなど新しい販路を検討し始めたといった変化が見えてきたときが、他のプラットフォームを比較検討する目安になります。
現状に大きな不満がなければ、無理に移行を急ぐ必要はありません。
焦って判断せず、事業の状況に合わせて検討してください。
移行の作業には、商品情報の再登録やデザインの作り直しなど一定の手間がかかるため、事業の状況を踏まえて計画的に進めることが大切です。
Shopifyは、拡張性の高いアプリやテーマを組み合わせられる点が特徴で、事業が成長した段階での選択肢としてよく比較されます。
どちらのプラットフォームが向いているかは、事業の規模や目指す方向性によって異なるため、判断に迷う場合は専門家に相談する方法もあります。
比較検討の段階から相談することで、移行後に「思っていたのと違った」となる事態を避けやすくなります。
実際の移行作業の進め方はBASEからShopifyへの移行手順、個人で始める場合の基本的な違いは個人がBASEでネットショップを立ち上げる方法とShopifyとの違いで詳しく解説しています。
あわせて読みたい BASEからShopifyへの移行手順|データ移行とドメイン設定を解説 BASEからShopifyへの移行を検討している方向けに、商品データの取り出し方からドメインの切り替え、公開前の確認事項まで、実際の設定値や操作手順に沿って具体的に解説します。移行… 記事を読む あわせて読みたい 個人がBASEでネットショップを立ち上げる方法とShopifyとの違い 個人でネットショップを始めたい方向けに、BASEでの立ち上げ手順と料金・手数料の仕組みを、Shopifyとの違いをまじえながら、両サービス公式サイトの最新情報にもとづいて分かりやす… 記事を読むNESTIEではShopifyの構築・EC運営支援として、他のプラットフォームからの移行を含めた相談に対応しています。
自社でもプレゼントブランド「LIBASE」をShopifyで運営しており、EC運営の実務知見を持っています。
会社としての取り組みはNESTIEの会社情報ページで紹介しています。
よくある質問
開設してからどれくらいで売れ始めるのが目安ですか?
明確な平均日数はなく、集客の取り組み方によって大きく変わります。
SNSなどでの発信を開設と同時に始めているショップほど早く反応が出やすく、開設だけして集客を後回しにすると、数か月経っても動きが出ないケースもあります。
アクセスはあるのに購入されない場合、何を見直せばよいですか?
アクセスがあるのに購入されない場合は、集客ではなく商品ページ側に原因があることが多いです。
価格設定が市場とずれていないか、購入前に気になる情報(サイズ・素材・使い方など)が説明文に不足していないかを優先的に確認してください。
広告費をかければ売れるようになりますか?
広告は集客不足を補う手段にはなりますが、商品ページの情報不足やターゲットの曖昧さが原因の場合は、広告費をかけても購入にはつながりにくいです。
広告を検討する前に、商品ページとターゲット設定の見直しを済ませておくことをおすすめします。
セルフチェックリストで複数当てはまった場合、何から手をつければよいですか?
複数当てはまる場合は、商品ページの情報不足から着手するのがおすすめです。
集客施策や手数料プランの見直しは、商品ページが購入につながる状態になってから取り組む方が、効果を判断しやすくなります。
転売・無在庫販売のショップを運営している場合は、規約や仕入れ面の課題が売れ行きに影響していることもあるため、BASEの転売は禁止?規約と古物商許可、始め方の注意点を解説もあわせて確認してみてください。
あわせて読みたい BASEの転売は禁止?規約と古物商許可、始め方の注意点を解説 BASEで転売や無在庫販売を始めたい人に向けて、規約で注意すべき行為、古物商許可が必要になるケース、始め方の流れ、手数料の比較試算、売れない原因への対策、事業拡大時の選択肢まで一つ… 記事を読むまとめ:BASEで売れない原因は切り分けて対策する
BASEで売れないときに確認すべきポイントと、原因ごとの対策を解説しました。
重要な点を整理します。
最後に、次に取るべき行動を確認してください。
- 「売れない」原因は、商品ページの情報不足、ターゲットの曖昧さ、集客不足など複数が重なっていることが多い
- 商品写真と説明文は、購入前の疑問に答えられる情報量を意識する
- BASE単体に頼らず、SNSや広告など外部からの集客に取り組む
- 手数料プランが自社の販売数・客単価に合っているか、定期的に見直す
- 事業の成長段階によっては、他のプラットフォームへの移行も選択肢になる
まずは商品ページの見直しから始めてください。
それでも改善しない場合は、集客施策や手数料プラン、事業の成長段階に合わせた運営方法まで、視野を広げて検討してみてください。
「売れない」という漠然とした悩みも、原因を一つずつ切り分けていけば、次に何をすべきかが具体的に見えてきます。
自社だけで判断が難しいときは、専門家に相談しながら優先順位を整理する方法もあります。




