「ECサイト制作を外注する前に、注意点を知っておきたい」という方に向けた記事です。
結論から言うと、外注時のトラブルの多くは、契約前の準備と確認を丁寧に行うことで防げます。
この記事では、契約前・契約時・制作中・公開後という4つの段階に分けて、外注時に注意すべきポイントを実務目線で解説します。
結論:トラブルの多くは事前準備で防げる
ECサイト制作の外注でよくあるトラブルは、「思っていた内容と違った」「追加費用が想定以上にかかった」「公開後の対応をしてもらえない」といった、事前の確認不足に起因するものがほとんどです。
逆に言えば、契約前に確認すべきポイントを押さえておけば、初めて外注する場合でも大きな失敗は避けられます。
この記事では、実際に外注を検討する際の流れに沿って、段階ごとに注意点を整理しています。
すでに依頼先が決まっている方は、契約前の項目から順に確認してみてください。
契約前に確認すべき注意点
問い合わせや相談の段階で、次の点を確認しておきましょう。
- 自社と近い業種・規模での構築実績があるか
- 見積もりに含まれる作業範囲が明確に説明されるか
- 公開後のサポート体制があるか
- 担当者とのコミュニケーションが取りやすいか
特に、質問への回答が曖昧だったり、料金の内訳を明確に説明できなかったりする依頼先は、契約後も同様の対応が続く可能性があるため、慎重に検討することをおすすめします。
複数社を比較検討する
1社だけに絞って進めると、その会社の提案や金額が相場的に妥当かどうか判断しづらくなります。
2〜3社に同じ条件を伝えて問い合わせ、提案内容や見積もりを比較することで、外注先選びの失敗を減らせます。
比較検討中であることは正直に伝えても問題ありません。むしろ、誠実に状況を伝えることで、より丁寧な対応を受けられることもあります。
依頼先を選ぶ際の評価軸は、ECサイト制作会社の選び方で詳しく解説しています。
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契約書や見積書を確認する際は、次のポイントに注意してください。
作業範囲を書面で確認する
口頭で聞いた内容と、実際の契約書・見積書に記載されている内容が一致しているかを確認しましょう。
「言った・言わない」のトラブルを避けるため、重要なやり取りはメールなど記録に残る形で行うことをおすすめします。
支払いタイミングとキャンセル規定
着手金・中間金・完成金の支払いタイミングと、それぞれの金額を確認しておきましょう。
契約後にキャンセルする場合、着手済みの作業分が返金されるかどうかも、依頼先によって規定が異なるため、事前に確認しておくと安心です。
修正回数と追加費用の条件
デザインや構成の修正が何回まで無料に含まれるか、それを超えた場合の追加費用はいくらかを確認しておきましょう。
修正回数の上限を意識せずに進めると、想定外の追加費用が発生することがあります。
納期の考え方
契約書に記載される納期は、あくまで依頼先側の作業完了時期であり、自社側の確認作業や素材提供の遅れによって、実際の公開時期は前後することがあります。
「◯月◯日に契約書上の納品」と「◯月◯日に実際の公開」が必ずしも一致しない点を理解したうえで、余裕を持ったスケジュールを組むことをおすすめします。
特に、商品写真の準備や特定商取引法に基づく表記の作成など、自社側で対応する作業がある場合は、その準備状況が全体のスケジュールに直結します。
見積もりを比較するときのチェック項目は、ECサイト制作会社の比較方法で解説しています。
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契約後の制作期間中にも、いくつか注意すべきポイントがあります。
- 進捗確認の頻度が少なく、完成間際に大きなズレが判明する
- 参考サイトやイメージを十分に共有できておらず、デザインの方向性がずれる
- 商品情報の提供が遅れ、公開スケジュールに影響が出る
- 担当者が途中で変更になり、意図が正しく引き継がれない
確認を後回しにして完成間際にまとめてフィードバックすると、修正の工数が増えて納期に影響することがあります。小さな違和感でも、気づいた時点で早めに伝えることが、結果的にスムーズな進行につながります。
担当者変更のリスクに備える
特にフリーランスや小規模な制作会社の場合、担当者が体調不良や別案件との兼ね合いで対応できなくなるリスクがあります。
契約前に「担当者が対応できなくなった場合、どのような体制でフォローされるか」を確認しておくと、万が一の際にも安心です。
複数人のチーム体制で対応している会社であれば、一人が対応できなくなっても他のメンバーが引き継げる可能性が高く、リスク分散の観点でも比較検討の材料になります。
依頼先選びでよくある失敗と防ぎ方は、ECサイト制作会社選びの失敗事例で紹介しています。
あわせて読みたい ECサイト制作会社選びの失敗事例5選|原因と防ぎ方 ECサイト制作会社選びで失敗したくない方に向けて、業界でよく語られる失敗パターンを5つのケースとして紹介し、それぞれの原因と具体的な防ぎ方を実務目線でできるだけくわしく丁寧に解説し… 記事を読む著作権・データ管理に関する注意点
見落とされがちですが、著作権やデータの取り扱いについても確認しておくべき点があります。
- 納品されるデザインデータ(画像・ソースコードなど)の著作権が自社に帰属するか
- 商品写真や説明文を自社で用意する場合、権利関係に問題がないか
- 顧客情報など個人情報の取り扱いについて、契約書に明記されているか
デザインデータの著作権が依頼先に残る契約になっていると、将来別の会社に乗り換える際に、ゼロからデザインを作り直す必要が生じることがあります。契約前に著作権の帰属について必ず確認してください。
画像・フォントなどの素材の権利関係
デザインに使用されるストック画像やフォントの中には、商用利用に別途ライセンス費用が必要なものがあります。
依頼先が使用した素材のライセンスが誰の名義で取得されているかを確認しておかないと、契約終了後にその素材を継続利用できなくなるケースがあります。
特に有料フォントを使用している場合、ライセンスが依頼先個人に紐づいていると、公開後にフォントが正しく表示されなくなるリスクもあるため、事前に確認しておくことをおすすめします。
公開後に注意すべきこと
公開すれば終わりではなく、公開後にも注意しておきたいポイントがあります。
- 公開後の不具合対応が、契約期間・範囲に含まれているか
- パスワードやアカウント情報の管理を依頼先に依存しすぎていないか
- サポート契約が終了した場合、その後の運用は誰が担うのか
特に、Shopifyの管理者アカウントやドメインの管理権限は、必ず自社名義で保有しておくことをおすすめします。
依頼先の名義のまま運用を続けると、契約終了時にスムーズな引き継ぎができなくなるリスクがあります。
アカウント名義に関する具体的な注意点
構築を依頼する際、効率化のために依頼先のアカウントでShopifyストアを作成し、後から自社に移管するケースがあります。
この移管作業を忘れたまま運用を続けてしまうと、依頼先との関係が終了した際に、ストアへのアクセスができなくなるという深刻なトラブルにつながる可能性があります。
契約時点で「最終的にどのタイミングでアカウントを自社名義に移管するか」を明確にしておき、公開後に忘れずに確認することをおすすめします。
公開後に売上を伸ばす施策は、Shopifyで売上を伸ばす改善方法で解説しています。
あわせて読みたい Shopifyで売上を伸ばす改善方法|CVR・リピート施策を解説 Shopifyで運営するECサイトの売上が伸び悩んでいる担当者向けに、CVR改善、カゴ落ち対策、リピート施策、集客の優先順位まで、今日から取り組める改善方法を解説します。数字の見方… 記事を読む外注前チェックリスト
ここまでの内容を、契約前に確認するチェックリストとしてまとめます。
- 実績と対応範囲を確認したか
- 見積もりの内訳を書面で確認したか
- 支払いタイミングとキャンセル規定を確認したか
- 修正回数と追加費用の条件を確認したか
- 著作権の帰属を確認したか
- 公開後のサポート範囲を確認したか
- アカウント・ドメインの名義を自社にできるか確認したか
すべてを一度に確認する必要はありませんが、契約前にこのリストに一通り目を通しておくことで、後悔のない外注につながります。
依頼前に準備しておくことや依頼の流れは、Shopify構築の依頼方法で解説しています。
あわせて読みたい Shopify構築の依頼方法|準備すべきことと流れを解説 Shopifyの構築を初めて依頼する方に向けて、依頼前に準備しておくべきこと、依頼から公開までの具体的な流れ、伝わりやすい問い合わせ文の書き方まで、実践的なポイントをまとめて丁寧に… 記事を読む外注に関するよくある質問
外注費用が予算を超えそうな場合はどうすればよいですか?
商品登録点数を絞る、既存テーマをベースにするなど、要件を見直すことで費用を抑えられる場合があります。
最初からすべての機能を盛り込もうとせず、必要最小限で公開してから段階的に投資していく進め方も現実的な選択肢です。
複数の外注先を使い分けてもよいですか?
デザイン制作は制作会社、商品撮影はカメラマン、といった形で工程ごとに異なる外注先を使い分けることも可能です。
ただし、その場合は各外注先の間で情報連携が必要になるため、自社側が進行管理の役割を担う必要がある点に注意してください。
初めて外注する場合は、まず一括で依頼できる制作会社にまとめて相談し、必要に応じて部分的に他の専門業者を組み合わせる進め方の方が、管理の手間を抑えやすいでしょう。
進行管理に自信がない場合は、無理に分業せず、できるだけ一社に窓口を集約することをおすすめします。
外注先とのトラブルが起きた場合、どこに相談すればよいですか?
契約内容に基づく話し合いで解決しない場合は、消費生活センターや弁護士など、第三者機関への相談も選択肢になります。
特に金額が大きい契約の場合は、契約書のリーガルチェックを専門家に依頼しておくことも、トラブル予防の一つの方法です。
見積もりより高い金額を後から請求された場合はどうすればよいですか?
契約時に合意した作業範囲を超える追加作業がなければ、原則として当初の見積もり金額が上限となります。
追加請求の理由を明確に説明してもらい、それが契約時に合意した範囲外の作業であることを確認したうえで、支払いに応じるかどうかを判断してください。
曖昧なまま支払いに応じてしまうと、以降も同様の追加請求が続く可能性があるため、金額の根拠を都度明確にしてもらう習慣をつけることをおすすめします。
契約書に「追加作業が発生する場合は事前に見積もりを提示する」という一文を盛り込んでおくと、こうしたトラブルを未然に防ぎやすくなります。
納品後にサイトの一部だけを別会社に依頼できますか?
可能ですが、既存の構築内容を新しい依頼先が正しく把握できるかどうかによって、作業のしやすさが変わります。
特にテーマのコードを独自にカスタマイズしている場合、引き継ぎ資料がないと、別会社が内容を把握するだけで追加の時間と費用がかかることがあります。
将来的に依頼先を変更する可能性がある場合は、構築時点で「引き継ぎ用のドキュメントを作成してもらえるか」を確認しておくと、後々の負担を減らせます。
最初から依頼先を変える前提で構築を進める必要はありませんが、この観点を持っておくだけでも、将来の選択肢を狭めずに済みます。
NESTIEでの取り組み
NESTIEのShopify制作サービスでは、料金プランごとに含まれる作業範囲を明確に提示し、契約前の段階で見積もりの内訳を分かりやすくお伝えしています。
自社で運営するプレゼントブランド「LIBASE」の実務経験をもとに、公開後の運用まで見据えたサポート体制(更新・改善サポート)も用意しており、外注後の不安を減らせるよう努めています。
| プラン | 価格(税別) | 主な内容 |
|---|---|---|
| ライト | 148,000円 | 基本設定のみ、商品5点まで |
| スタンダード(推奨) | 298,000円 | トップページ設計、商品20点まで |
| 販売準備プラス | 要相談 | カスタマイズ対応 |
アカウント・ドメインの名義についても、公開後は自社で管理していただく前提でご案内しており、将来的な運用の柔軟性を損なわないよう配慮しています。
外注が初めての方でも安心して進めていただけるよう、契約前の段階で疑問点をすべて解消したうえで進行しています。
まとめ:事前確認がトラブルを防ぐ一番の対策
ECサイト制作の外注で起きるトラブルの多くは、契約前・契約時の確認不足が原因です。
作業範囲、支払い条件、著作権の帰属、公開後のサポート範囲といったポイントを事前にチェックリストで確認しておくことが、安心して外注するための一番の対策です。
初めて外注する場合は不安も多いと思いますが、確認すべきポイントさえ押さえておけば、過度に恐れる必要はありません。
この記事で紹介したチェックリストを手元に置きながら、一つずつ確認して契約に進んでいただければ、外注によるメリットを安心して受け取ることができます。
不明な点や不安な点があれば、契約前の段階で遠慮なく依頼先に質問し、納得したうえで進めることが、結果的に満足度の高い外注につながります。
少しでも気になる点があれば、まずは気軽にご相談ください。






